2012/09/07
~食べごろ 旬の食材紹介~
◆月見団子~つきみだんご~◆
9月30日(日)は十五夜、中秋の名月です。この日は、ススキや団子、小芋、栗などをお供えして秋の収穫に感謝します。現在では、各家庭でお供えをする習慣は少なくなっているようです。
静岡市の月見団子は、真ん中がくぼんだ「へそもち」と呼ばれるものです。くぼんだ部分に小豆あんをのせて食べます。
満月のようなまん丸ではない、へそもちを食べるようになったのには言い伝えがあります。
竹千代時代の徳川家康が、人質として静岡で過ごした際、家臣が「竹千代が丈夫に育つように」と願いを込めて、体の中心にある「へそ」に見立てた団子を作ったそうです。
団子は、「上新粉」という粉を使って作ります。上新粉は、水に浸したうるち米(ごはんとして食べる米)を砕いて乾燥させたものです。そのため、団子は餅ほど粘りがありませんが、歯切れの良いもっちりとした食感があります。
十五夜にお団子を作ってみませんか
~月見団子の作り方~
<材料>
・上新粉 100g
・砂糖 10g
・熱湯 1/2カップ強
<作り方>
①ボールに上新粉と砂糖を入れ、熱湯を少しずつ加えながら、木べらでよく混ぜる(耳たぶの硬さが目安)
②15個に丸める(へそもちは真ん中をくぼませる)
③強火で15分蒸す
※熱湯や蒸し器を扱う際は熱いので注意してください
◆じゃが芋◆
秋、芋掘りを経験したことがある人も多いと思います。これからの季節は芋類の収穫が始まり、とてもおいしい時期になります。じゃが芋は、男爵とメークインが代表格でしたが、今では品種改良が進んで種類が増えています。きたあかり、インカのめざめ、(皮が赤い)レッドムーンなど店頭で見かける名前もあるかと思います。
じゃが芋はでんぷんが主成分。エネルギー源となるので、主食として食べている国もあります。他にも、ビタミンB群やビタミンC、ミネラルも豊富に含みます。熱に弱いビタミンCですが、じゃが芋に含まれているものは、でんぷんに守られているので、調理しても壊れにくいものです。
静岡市でもじゃが芋は栽培していますが、静岡県内でみると、じゃが芋の産地で有名な地域は三島市と三方原です。三方原は、天竜川と浜名湖に挟まれた地域です。店頭のじゃが芋には「三方原産」と書いてあるものもでているでしょう。最近では三島市の「みしまコロッケ」も有名ですね。
じゃが芋の芽や緑色に変色した部分は、「ソラニン」という毒素を含んでいます。ソラニンは、吐き気やめまい、腹痛を引き起こす場合があります。芽は深く取り除き、緑の皮は厚くむきましょう。ソラニンは水に溶けやすいので、皮をむいた後で水にさらすのもよいでしょう。
※じゃが芋は、日光に当たると緑色に変色します。涼しい日陰に置くことで、変色や芽が出るのを防ぐことができます(購入したら早めに食べましょう)
◆野菜◆
毎年9月1~30日の1か月間は、食生活改善普及運動をしています。今年のテーマは「野菜不足を補おう」です。
野菜は、苦味や酸味、独特の香り、色、食感など、それぞれが持つ個性が強い食べ物なので、苦手な人も多いのではないでしょうか。
今では、野菜は100種類以上あります。誰もが好きなもの、苦手なもの、食べられるもの、食べられないものという好みがあるでしょう。でも、100種類もあれば食べられるものも多いのかもしれません。
初めて口にするものに挑戦してみたり、子どものころは食べられなかったものに挑戦してみたり・・・チョット勇気を出して食べてみると好みの味が増えるのかもしれません。
※1日に食べたい野菜の量は350gです(そのうち100gは緑黄色野菜を)
まだまだ夏野菜がたくさん出回っています。秋はキノコがおいしい季節になります。野菜は、季節ごとに美味しいものがあります。また、冬になると鍋物で野菜がたくさん食べられそうです。