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5月

2011/04/28

~日本の伝統・行事 紹介~

★端午の節句★
 5月5日の行事。鯉のぼりや吹き流し、武者人形や兜を飾って男児の成長を祝います。また、菖蒲湯に入ったり、粽や柏餅を食べる風習もあります。
 もともと中国から入ってきた行事ですが、柏餅を食べる風習は日本独自のものです。柏の木は、新しい葉が出てくるまで古い葉が落ちない事から、子どもが家を継いで代々栄えるようにという縁起を担いでいます。
 静岡市の有東木や玉川、清沢地区では柏の葉が手に入らないので、「ほうの葉」を切って使い、「柏餅」ではなく「ほうの葉餅」と呼びます。

★八十八夜★
 立春から数えて88日目のことで、5月2日頃です。この頃は、気候条件が良いため気候条件が良いため茶葉の質が良く、加工された新茶は上等のものとされています。また、この日に摘んだ新茶を長生きするといわれています。
 お茶は収穫される時期により一番茶(4月下旬~5月下旬)、二番茶(6月上旬~7月上旬)、三番茶(7月中旬~8月下旬)となります。
 この頃から霜がなく安定した気候となるため、「八十八夜の別れ霜」という言葉があり、この日は茶摘みや苗代、もみまきなど農作業の目安とされます。


~静岡市 旬の食材 紹介~

★お茶★
 1244年、聖一国師が宋(現在の中国)から持ち帰った種子を静岡郊外の足久保に植えたのが静岡市のお茶栽培の始まりです。この時代、お茶は薬として飲んでいました。今日のようなお茶の飲み方が始まったのは、安土桃山時代に千利休が茶の湯文化を発展させたことによります。
 静岡市では、安倍川流域の本山地区、日本平や興津川流域の清水・庵原地区でお茶の栽培が盛んです。また、最近では、丸子地区で国産紅茶の「丸子紅茶」を栽培しています。
 静岡でお茶を飲むときは緑茶です。一口に緑茶と言っても茶葉には数種類あります。主な茶葉を紹介します。
◎煎茶→茶葉を蒸して、もみながら乾燥させたもの。高級品。
◎番茶→煎茶を作る過程で取り除かれる茶葉を利用したもの。値段が手頃。
◎茎茶→煎茶や玉露を作る過程で取り除かれる茎の部分だけを集めたもの。
◎玉露→日光を遮って育てた若芽から作る煎茶。日光を遮るとうまみ成分(アミノ酸)が増加する。静岡県内では岡部が有名。
◎玉緑茶→煎茶と同じだが、茶葉をまっすぐにする作業をしないもの。丸まった茶葉なので「グリ茶」とも呼ばれる。
 お茶は飲むだけでなく、新芽を天ぷらにする、お茶で茶飯を炊いたり、お茶を淹れた後の茶殻を使って佃煮やふりかけなどの料理にも使います。
 この「静岡市の食育」のページ内「静岡の味を食卓に」で茶葉を使った料理を紹介しています。こちらもご覧ください。


~食と健康の ひとこと~
 暖かくなり、活動しやすい季節になりました。健康のために散歩やスポーツなど外で体を動かしてみようという人も多いのではないでしょうか。
 散歩などで体を動かすときは20分以上続けましょうといわれます。それは、体を動かし始めてしばらく時間が経たないと体脂肪の分解が始まらないからです。
 
~体脂肪が分解されるまで~
①体を動かすと筋肉内に蓄えている糖を消費
     ↓血液中の糖も筋肉へ運ばれて消費され、血糖値が下がる
②体内の糖が不足するため、脳から脂肪分解の指令が出る
     ↓
③体脂肪の分解が始まる
     ↓
④脂肪は分解されると糖になり、血液で体中に運ばれて消費される

 体脂肪はそのままでは体の中で使うことはできません。分解されて糖になることで、初めて体を動かすエネルギー源になります。そのためには、しばらく体を動かし続けなければなりません。体脂肪や内臓脂肪を減らしたい人は、無理せず30分ほど継続できるものを選びましょう。
 この、四季だより 10月の「食と健康のひとこと」ではウォーキングについて書きました。興味のある方はこちらもご覧ください。