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たべしず号で行く!食の安全親子バスの旅2010レポート

2010/09/08

(画像にカーソルを合わせると簡単なコメントが出ます) 

平成22年8月19日(木)、「たべしず号で行く!食の安全親子バスの旅2010」が無事に終了しました。

しおりの表紙です

 このバスツアーは「静岡市食の安全対策推進事業」の一環として昨年から実施しています。今回も市内小学校4~6年生の児童とその保護者、19組38名の参加者とともに静岡市内の食の安全を学んできました。

 日ごろ、食の安全・安心についてできるだけ多くの市民の方に知っていただきたい、また、様々な世代の方の意見を知りたい、と思いながらも子供たちやその保護者世代の方と直接触れ合う機会は少ないのが現状です。今回のバスの旅で、食について互いに意見交換するきっかけになればと思い開催しました。

9:15

静岡市保健所(城東保健福祉エリア)を出発。食品衛生課長から、皆さんに出発前のあいさつもありました。

バス内では職員の自己紹介。当日は食品衛生課3名と生涯学習推進課1名、北部生涯学習センター美和分館1名の計5名でご案内しました。

9:45

清水区永楽町のヤヨイ食品清水工場へ到着!!工場のみなさんが暑い中、玄関前で待っておむかえしてくれました。

10:00

まず、ヤヨイ工場の深沢さんから「清水工場で何を作っているか」「どのくらいの量を作っているか」「どこで食べられているのか」などのお話をききました。

次に、アニメを見ながらなぜ食品を冷凍するのかを勉強しました。

10:30

 お話が終了後、3班に分かれて、お待ちかねの工場見学です。

 工場で働く人の髪の毛の厳しいチェック(工場内に髪の毛を落とさないように)や、手を消毒しないと出られない構造になっているトイレを見学。ここまで徹底的に衛生の確保をしていることに子どもだけでなく保護者からも驚きの声があがりました。

従業員の帽子は三重構造!

その後、製造室へ。窓が一つもない理由は虫の侵入防止や施設に外の空気が入りこまないようにだと説明を受けました。

 また、実際にグラタンが機械で包装されていく部分を見学しました。その他の作業についても監視カメラを通してスクリーンでパスタやグラタンの製造の様子を見ることができました。中々、見ることのできない冷凍食品の製造現場をじっくりと観察しました。

11:30

ヤヨイ食品清水工場を出発。お昼に食べてくださいと、なんと!ゼリーのプレゼントをもらいました。

バスの中では静岡市ではじめての食の安全「こども意見交換会」を開催しました。子どもたちに「あんしんな食事」をテーマに宿題を書いてきてもらいそれを発表しました。無農薬の野菜や国産の食材だと安心できるという意見の他に、家族揃って食べるときに安心できるといった子どもならではの意見もあり、とても有意義な会となりました。

12:00

 午後の見学場所、静岡市環境保健研究所のおとなり、薬剤師会館の部屋をお借りしてみんなでごはんを食べました。ヤヨイさんのゼリーもおいしくいただきました。

13:00

 まず、静岡市環境保健研究所の職員から、研究所がどんな仕事をしているかというお話がありました。研究所の仕事は大きく3つにわかれています。

 ①大気・水質などの検査をする仕事(空気中の汚れや川の水質検査など)

 ②細菌・ウィルスなどの検査をする仕事(食中毒や感染症の検査など)

 ③食品・医薬品などの検査をする部門(食品添加物や残留農薬の検査など)

 今回はこの後の実験でも出てくる「食品添加物」についてもお話してもらいました。

13:30

 食品添加物である「アルギン酸ナトリウム」を使って、人工イクラをつくりました。アルギン酸ナトリウムは、もともと海藻に含まれるネバネバの成分で、アイスクリームをなめらかにするなど、食品添加物としても使われています。アルギン酸は塩化カルシウムの液に落とすと、弾力のある球体になります。同じく食品添加物である着色料などを混ぜて個性的な色のイクラを作っている子どももたくさんいました。

丸くするのにはコツがいります。

カラフルな人工イクラ

14:00

 検査室の中も見学しました。

 室内にずらっとならんだ検査機器に圧倒されつつも、研究所の人の解説に聞き入っていました。

 香料のサンプルをかいで、何の香りかを当てるコーナーもありました。

これは・・・紅茶の香り?

15:15

 今朝集合した城東福祉エリアに戻ってきました。

まずは食中毒についてのお話。クイズもまじえながら、一般的な食中毒(病原性大腸菌やカンピロバクターなど)について説明しながら、食中毒を予防する具体的な方法についてお話ししました。)

 引き続き、「手洗いチェッカー」を使った、手洗いの実習をしました。

 「手洗いチェッカー」はあらかじめブラックライトで蛍光に光る液を汚れの代わりに手にまんべんなく塗ります。それから普段どおりに手を洗って、ブラックライトにかざします。そのとき光っている部分が洗い残しです。

 普段、目では見えない洗い残しが見えるということもあり、大人もすごく熱心に参加していました。子どもたちは「光る!」というところもおもしろかったようです。自分の洗いグセを知ることで、食中毒予防に一番大切な「手洗い」をマスターできたのではないでしょうか。家庭の食事を守っている保護者の方、そして成長期の体をつくるための食事をしていく子どもたち、それぞれに私たちが一番重要だと考えている正しい手洗いを勉強してもらえてとても嬉しかったです。

何度も手を洗って挑戦する子も。

16:00

 ツアー終了。最後に行ったアンケートには「とても楽しかった」の意見がたくさんならんでいました。このツアーが食の安全について考えるきっかけになれたら幸いです。

2024年4月の予定

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