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ノロウイルスの感染を防ぐには?

2015/11/13

 ノロウイルスは食中毒や感染性胃腸炎をおこすウイルスです。1年を通して事故が発生しますが、特に10月から3月の冬期は多くなります。

★感染ルートは2つ

ノロウイルスの感染は主に2つのルートがあります。

1 生ガキなどの二枚貝から

 ウイルスに汚染されたカキなどの二枚貝を十分に加熱しないで食べて感染します。患者が排出したウイルスは、下水では処理されず、海に流れて、また二枚貝に取り込まれます。ちなみに、ウイルスは貝の中では増殖せず、人間の腸の中だけで増殖します。

2 人の手から食べものを汚染

 感染した人の便や吐いたものには大量のウイルスが含まれています。これが人の手につき、その手で食品をさわることで食品を汚染します。ノロウイルスの症状は風邪と区別がつきにくいので、レストランなどの従業員が感染して、それとは気付かずに調理を行って集団食中毒を起こすことがあります。

★予防法は?

1 手洗いをしっかり

 ノロウイルスは薬用せっけんやアルコールでは消毒できません。せっけんをよく泡立てて、手の汚れといっしょに洗い流してしまうのが一番効果的です。

 

2 食品の加熱

 二枚貝などの食品の場合は、中心部が85℃~90℃で90秒以上加熱しましょう。中心までしっかり加熱してください。また、二枚貝を生で食べるのは避けた方がいいでしょう。 

 

3 調理器具やウイルスに汚染されたものの消毒

 調理器具は85℃以上の熱湯に1分以上漬けるか、0.02%以上の塩素系漂白剤で消毒しましょう。 

 患者の吐いたものを処理するときは、処理に使ったふきんや衣服も0.02%以上の塩素系漂白剤で消毒しましょう。汚染された床や嘔吐物を処理したペーパーなどはもっと濃い塩素(0.1%以上)で消毒しましょう。吐いたものは目に見えなくても、意外と広範囲に飛び散っているものです。なるべく広い範囲を消毒するようにしましょう。

 

★ノロウイルスにかかってしまったら?~感染をひろげないために~

  • できるだけ調理をしないようにしましょう。
  • トイレのあとは丁寧に手を洗いましょう。
  • 入浴は最後かシャワーだけにして、タオルは使い分けましょう。
  • 症状がなくなっても油断禁物。長くて数週間はウイルスの排出が続くことがあります。

 

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